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就業規則を作成を社労士に依頼する7つのメリット|報酬や選び方まで徹底解説

就業規則は誰もが一度は目にしたことがあると思います。それゆえ、就業規則なんて結構簡単に、自分でも作れそうと思う人も少なくないと思います。しかし、就業規則は企業と労働者の関係について定めるものであり、法令違反や労働契約違反は決して許されないものとなっています。

そこで、外部に委託してきちんとした就業規則を作りたいという人も多いでしょう。

今回は、就業規則の作成を社労士に依頼するメリットや報酬額の相場、社労士の選び方についてご紹介します。

 

就業規則の作成は社労士などの専門家に依頼すべきか?

就業規則を作るのに、わざわざ専門家に依頼しなくても自分たちで作れるのではないかと思う人も少なくないでしょう。就業規則は社会人になれば一度は誰でも見たことがあるものでしょうし、インターネットで見たり、専門書を1冊買ってきてそれを参考にすればできるかもしれないと思いますよね。

しかし、自分たちで就業規則を作ろうとするといくつか困ったことが起こる可能性があるのです。

自分たちで作成する際によくある悩み

専門家を頼らず、自分たちだけで就業規則を作成しようとした際によくある悩みは以下の通りです。

1:違反してはならない法令がわからない

そもそも就業規則は当然、法令に反する内容になっていてはいけません。ただ労働に関する法律、法令は非常に多く、素人がすべての関連法令を確認し、すべての法令に違反しないようにするのは非常に困難です。

そもそも関連する法令をすべて確認するだけでも相当な時間と労力がかかりますし、法律によく用いられる専門用語を正しく理解するのも大変ですよね。

2:労働契約に精通していない

また、就業規則は労働契約に反しないように作成しなければなりません。労働契約と言われても、あまりピンと来ない人も多いかもしれませんが、労働に関して私たちはさまざまな契約を交わします。

就業規則に定められた基準を満たさない労働条件を定める労働契約は、基準を満たさない部分については無効となります。就業規則を作るには、こういった就業規則と労働契約の相互関係についても理解が必要です。

3:気付かぬうちに会社に不都合な内容になっていた

よくあるのは自分たちで就業規則を作成した場合に、意図せず会社にとって不都合な内容になっていたというケースです。そもそも法律には常時10人以上の労働者を使用する会社は就業規則を作成し、所轄の労働基準監督署に届けださなければいけないというルールがあります(労働基準法第89条)。

(作成及び届出の義務)
第八十九条 常時十人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。次に掲げる事項を変更した場合においても、同様とする。
引用元:労働基準法第89条

これを知らないと罰則が設けられています。また、就業規則をきちんと届け出ていなければ受けられない助成金もあります。

例:キャリアアップ助成金

Q-2 労働者が 10 人未満の事業所の場合、就業規則の作成義務はありませんが、それでも就業規則を作成し、必要な規定を整備しなければならないのでしょうか。

A-2 労働者が 10 人未満の事業所の場合、就業規則の作成義務はありませんが、本助成金においては「労働者が確認できる客観的な規定に基づいて」取組を実施することが必要です。そのため、本助成金のうち、就業規則等への規定が必要なコースを実施する場合には、就業規則の作成義務のない事業所であっても就業規則又は労働協約その他これに準ずるものを作成し、必要な規定を整備した上で労働者に明示し、その規定に基づいて取組を実施する必要があります。ただし、10 人未満の事業所が就業規則を作成する場合には、支給申請前に所轄の労働基準監督署長に届け出るか(施行は取組日までに)、又は就業規則の実施について事業主と労働組合等の労働者代表者の記名又は署名及び押印による申立書が添付されていることが必要です。
引用元:厚生労働省|キャリアアップ助成金Q&A(平成 30 年度版)

こうした就業規則の内容以前のルールもありますし、内容的に会社にとって不利になる就業規則を知らぬ間に作ってしまう場合もあります。

たとえば、きちんと懲戒処分について規定しなかったばかりに、労働者の態度がどんなに悪くても懲戒処分とすることもできないとか、労働者との間にトラブルが起きたときにきちんと規定していなかったことで裁判において不利になるというケースもあります。

社労士などの専門家に依頼するメリット

それでは、就業規則の作成を専門家に依頼するメリットはどのようなものがあるのでしょうか。

1:不安が解消できる

最大のメリットは何と言っても、就業規則の作成に関する不安がすべて解消されるという点です。自分で作成したら、完成してもどこか不安が残るでしょう。専門知識も経験もない人が作成した就業規則に不安が残るのは当然のことです。

十分な専門知識と経験、スキルを持った専門家、たとえば社労士や労働問題に強い弁護士に依頼することが不安解消の一番の近道なのです。

2:就業規則の作成にかかる時間を減らせる

自分で就業規則を作成しようと思うと、さまざまな関連法令や労働契約に関してかなり勉強しなければなりません。セミナーに1時間行ったから、専門書を1冊読んだから、インターネットでたくさん調べたから、と言って簡単にできるものではありません。

勉強するだけでも膨大な時間がかかるのに、そのすべての法令に反していないかを調べながら1つずつ作成していくのはとても大変ですし、時間がどれだけあっても足りないでしょう。こうしたところにかかる時間を短縮できるというのは専門家に任せる大きなメリットです。

3:客観的な視点で作成できる

就業規則を自分で作ろうと思うと、つい自分にとって有利な方向へ進めたいという気持ちが生じます。会社を経営しようと思っている人が就業規則を作成したら、当然会社や経営者である自分にとって有利で、労働者にとってはかなり不利な内容になる可能性だってあります。

思いが先行して客観性を失ってしまうと、法令や労働契約に反する内容になってしまったり、あまりに労働者に不利で採用が集まらなかったりする可能性もあります。

その意味でも、客観的な視点から見て就業規則を作ってもらえるというのは大きなメリットですよね。

 

就業規則の作成を社労士に依頼する7つのメリット

就業規則を社労士に依頼する場合のメリットとして、どのようなものがあるのでしょうか。

労働関連の法令に強い

社労士は社会保険や労働関連法規に精通したプロです。就業規則が侵してはならない法律、法令を熟知しているうえに、労働契約についても詳しいので就業規則の作成を依頼することで法令違反のない就業規則に仕上がります。

こうした安心が得られるのも、労働関連の法律に強い社労士に依頼するメリットでしょう。

最新の法律にも詳しい

最近は残業時間に関する法改正が話題になりましたが、法律の改正があるとすぐに企業は制度を整えなくてはなりません。

改正内容を知らなかったでは済まされません。違反して罰則を受けること自体も企業にとっては大きなダメージですが、それ以上に「労働関連の法律で違反して罰則を受けた企業」というレッテルを貼られてしまうと、その後の採用活動にも大きな影響を及ぼします。

人材が確保できず、営業活動がままならない状態が長く続けば当然会社は傾いてしまいます。

助成金の受給も視野に入れてサポートしてくれる

企業をサポートする助成金には、さまざまな種類があります。しかしその中には、就業規則をきちんと整備し、届け出ていることを条件の一つとするものもあります。

社労士はそういった助成金の種類や条件にも精通していますので、ただ就業規則をつくるだけでなく、できるだけ多くの助成金を受給できるよう先のことを見通してサポートしてくれるというのも大きなメリットでしょう。

本業に専念できる

社労士という専門家に就業規則の作成は任せて、経営者は自分の仕事に専念することができます。経営者自らがイチから就業規則を作るために勉強するのも決して悪いことではないのですが、経営者には経営者しかできない仕事がありますよね。

こうした専門性の高い業務については外部に委託することとして、社労士のようなプロに任せたほうが安心ですし、時間も手間も無駄になりません。

労働や人事関連のトラブルを予防できる

就業規則には時間や賃金などを含めた労働条件や休暇、退職などの規定が定められています。こうした就業規則をあらかじめ作成することは、労働者と企業の間のトラブルを抑制することができます。

労働条件や給料などは特にトラブルに発展しやすく、トラブルが起こるとそれだけで企業イメージが悪く、採用に影響するだけでなく、評判自体が下がって売り上げが落ちることもあります。

そういったトラブルを避けるためにも、きちんとした専門家にトラブルが起こらないよう、モレのない就業規則を作成してもらうことが重要なのです。

会社に不都合な就業規則作成を防げる

素人が就業規則を作ろうとすると、意図せず会社にとって不都合な就業規則を作成してしまう場合があります。社労士は就業規則の作成について経験も知識も豊富ですし、ノウハウもあります。そういった会社に不利になるような就業規則の作成を回避することができます。

比較的低コストで作成できる

就業規則の作成は社労士以外に、人事コンサルタントや弁護士が作成を代行することがあります。しかし、人事コンサルタントはほかのコンサルティングサービスが付随して費用がかさみやすく、また弁護士についても社労士より費用が高くなるケースが多いです。

コストの点でいえば、弁護士や人事コンサルタントよりも社労士に任せたほうがリーズナブルである場合が多いですね。

 

社労士に就業規則の依頼をした場合の報酬

それでは実際に社労士に就業規則の作成を依頼した場合、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。

就業規則をゼロから作成する場合

「就業規則を作成する」と一口に言っても、パターンがいくつかあります。就業規則の作成については、0か100かというよりは、必要な分だけ手伝ってもらう、代行してもらうということが可能なのです。

たとえば、就業規則をイチから作成してもらう場合、15~40万円が相場でしょう。基本的には、企業の置かれている状況や業界の特色、経営者の思いや経営方針を組んでオーダーメイドで作成する形となります。

就業規則の見直しやレビューを依頼する場合

  1. 「イチから作らなくてもいい」
  2. 「自分で作ったものを社労士のような専門家に見てもらいたい」
  3. 「作成にあたってアドバイスがほしい」

などという場合は、もう少しコストを抑えることができます。大体5~20万円前後となります。

逆に、就業規則の作成だけでなく人事制度の策定や見直しからやってほしい、と言う場合には80万円以上が相場となります。あとは、依頼したいことがどれだけあるかによって大きく価格が変動するでしょう。

社会保険労務士の費用相場|顧問契約料・スポット契約・アドバイザリー費用まで詳しく解説

就業規則の作成に強い社労士を選ぶポイント5つ

それでは、就業規則を社労士に依頼したい場合、どういう社労士を選ぶべきかというポイントをご紹介したいと思います。

社労士が得意とする業界を知ること

社労士にも得意な業界というのが存在します。今までは中小のIT企業やWeb系企業の就業規則作成に多く携わってきた人に、急にヘアサロンの就業規則を作ってくれと言うよりは、ずっとヘアサロンや理容室、地元の診療所などで就業規則を作ってきたという人のほうが安心できますよね。

多様な業界の仕事をこなしてきた経験豊かな人がいい、というのはもちろんですが、そういう経験も知識も豊かな人に依頼するとなるとその分余計にコストがかかることもあります。それであれば、自社の業界を得意分野とする社労士の方を選んだほうがいいですよね。

実績を公表していること

それまでの実績をきちんと公表していると言うことも大事です。就業規則の作成には知識だけでなく、経験も重要になってきますので、多くの企業の就業規則を作ってきた人にお願いしたいですよね。

実績を公表していない社労士事務所もありますが、そういうところで気になる社労士事務所があれば問い合わせをして聞いてみてもいいでしょう。

企業のことを考えたアドバイスをしてくれるか

社労士は企業に言いなりになってはいけません。労働者と企業の関係を定める就業規則を作成するのですから、あくまで客観的に、第三者の視点で冷静に判断していかなければならないのです。

経営者に言われるがまま、労働者の権利を侵害するような就業規則をつくる社労士を選んでしまうと、それ自体がその企業のリスクとなります。ときには辛口に、冷静に、経営者を説得したり諭したりすることもできる社労士がいいでしょう。

実際に話してみての相性・コミュニケーション

社労士を選ぶ際に重要なのはコミュニケーションが円滑に取れるかどうかというところです。相談したいときに相談にのってもらえるか、知りたいことに明確に答えてくれるか、不安をきちんとヒアリングして対処してくれるかなどがポイントとなります。

話をしてみて「この人なら任せられそうだ」と感じる社労士をぜひ探してくださいね。

投資効果に見合う報酬額

社労士に就業規則の作成を依頼する際、あまりにも安いと不安ですし、高すぎても不満が生じますよね。就業規則はただ作ればいいものというわけではなく、社員に広く知らせてトラブルを防ぎ、社員のモチベーション形成にもつながる重要な規則なのです。

ただ安いところを探すのではなく、サポートの範囲に合わせた適切な金額を報酬額として設定しているところを選ぶようにしましょう。

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まとめ

いかがでしたか。企業にとって就業規則は、労働者と企業の関係について定めた非常に大事な規則です。ここをないがしろにしてしまってはいい企業として労働者とともに成長していくことができなくなってしまいます。

社労士のように労働関連の法令に精通したプロに依頼したほうが安心ですよね。

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