社会保険労務士の選び方

失敗しない社会保険労務士の選び方|後悔しない選択をする為に比較すべき12のポイント

雇用保険、健康保険、労働保険に関わる社会保険労務士。会社経営はもちろん、従業員にとっても大切な役割を担う士業ですので、できれば後悔のない、優秀な社労士を選びたいものです。

この記事では、失敗しない社会保険労務士を選ぶ上で、重要な比較検討ポイントをご紹介します。

社会保険労務士に相談できる4つの業務と相談すべきケース・費用についても解説

 

社会保険労務士の選び方|失敗しない社労士選びのポイント7つ

社労士の業務内容は幅広く、得意分野や顧問契約でサポートしている業務の範囲は社労士によって異なります。

したがって、依頼したい業務内容を明確にしてから社労士を選んだ方が、費用や時間の無駄が少なくて済むでしょう。以下、社会保険労務士の選び方を具体的に説明します。

社会保険労務士にも得意分野がある|強みを持つ業務範囲を把握しよう

社会保険労務士が扱える業務に幅があります。雇用保険、賃金管理、休日規定、就業規則、人事労務など、昨今の雇用形態複雑化に伴い、求められる業務も今後ますます拡大してくことが予想されます。

何でもできるは何も出来ないと言われるように、社会保険労務士を選ぶ際は、その社労士が何を得意としていて、何が不得手なのかを見極める必要があります。入り口広く「なんでもできます」と謳う社労士よりも、「〜〜が得意分野です」「その分野に関してはこんな実績があります」とアピールしている社労士の方がわかりやすいですし、安心できるでしょう。

社労士の専門分野とは

社会保険労務士の専門分野は『労働問題』と『社会保険』の2つに大別できます。労働問題で言えば『労務管理』『就業規則』『人事制度』あとは、申請手続き全般ですが、助成金申請などもカバーしています。

給与計算(ペイロール)を請け負っている社労士も多く、労働保険の粘土更新や社会保険の月額変更届・算定基礎届け、従業員の入退社手続きが一括で任せられるので便利ではありますが、税理士に頼めば年末調整の処理が一括でできるというメリットがあるので、授業員数が少ない場合は税理士の方が便利だと思います。

社労士の独占業務である1号業務と2号業務とは?違反時の罰則と他士業との関係

顧問契約でどこまでサポートしているか

顧問先を探している場合であれば、具体的にどの範囲までサポートしているのか確認しましょう。労働保険・社会保険の手続き代理をメインにしている社労士もいれば、逆に手続き業務は一切行わない社労士も存在します。

具体的に何をサポートしてもらいたいか明確にしてから依頼をするといいでしょう。

社労士事務所が強みにしている業界を調べる

社会保険労務士もこれまで扱ってきた業務、顧問として関わってきた企業の風土・業界によって専門性に磨きが違います。専門にしている分野とは別に、その社労士がどの業界・業種に精通しているのかを知ることも、選択の基準としては重要です。

例えば社労士として仕事をしている先が保育業界なのか、介護・病院などの医療業界なのか、IT系企業なのかでも変わります。業界が違えば扱う助成金や就業環境も違いますので、ITばかりやってきた社労士事務所がIT介護系特有の相談を受けても、ど真ん中の助言は難しい可能性があります。

その社労士が得意とする業種は何なのか、社労士選びで有効であるとも言えます。

社会保険労務士の業務スタンス|アウトソーシング型かコンサル型か

社労士の業務も細かく分かれますが、例えば労働相談(解雇、メンタルヘルス、給与計算)に関することがアウトソーシングできる社労士事務所なのか、それらをどのように運用していけば良いか、間違いのない運用方法を教えるコンサルティング型の事務所なのかでも変わります。

社労士事務所によっては、社会保険労務士の独占業務である「1号業務」と「2号業務」を行わないケースもあります。

  • 1号業務
    労働保険の書類の作成・提出代行、健康保険や雇用保険などへの加入・脱退手続き、給付手続きや助成金の申請など
  • 2号業務
    労働社会保険諸法令に従う帳簿書類の作成、労働者名簿や賃金台帳の作成請負、就業規則や各種労使協定の作成 など

社労士が作った就業規則などでは会社の実態にそぐわないケースもあるため、あくまで作成等は企業中心で行い、社労士はそのお手伝いにとどまる『人事コンサル』という立ち位置で仕事をするケースですね。

アウトソーシング型とコンサル型で、どちらがいい悪いではないのですが、自社の風土や希望に応じて、依頼する社労士を見極めるのが大事です。

ペーパー社会保険労務士でないこと

試験に合格しただけでは、「社会保険労務士」ではありません。試験は合格していても、全国社会保険労務士会連合会に登録していなければ社労士ではありませんし、独占業務は当然ながらできず、コンサルタントを名乗るにも実力不足の方々です。

社労士の登録申請について

【登録・入会】

社労士の資格を有する者が社労士になるには、全国社会保険労務士会連合会(以下「連合会」という。)に備える社労士名簿に登録を受けなければなりません(社労士法第14条の2第1項)。登録には、社労士試験に合格していることに加え、2年以上の労働社会保険諸法令に関する実務経験が必要です。実務経験が2年に満たない場合は、連合会が実施する事務指定講習の修了がこれと同等以上の経験を有するものと認められています。

引用元:社労士の登録申請について|全国社会保険労務士会連合会

大きなトラブルにあわないためにも、開業登録している信頼できる社会保険労務士を選びましょう。

最新のIT技術動向にも気を配れる社労士

「電子政府」発足後、「労働保険」と「社会保険」関連の電子申請が活性化し、便利な世の中になりましたが、平成29年度における申請等手続きのオンライン利用率は全体で48.3 %というのが現状です。

電子申請の利用率

参考:政府CIOポータル|行政手続等の棚卸結果等の概要

このうち、社労士が申請に関わる『社会保険・労働保険分野』に関しては全体の20.0%しか行っておらず、会社に関わる主な申請対象をピックアップすると・・・

  • 雇用保険被保険者資格取得届:4%
  • 健康保険・厚生年金保険被保険者報酬月額算定基礎届:6%
  • 健康保険・厚生年金保険被保険者賞与支払届:3%
  • 1年単位の変形労働時間制に関する協定届:3%
  • 時間外労働・休日労働に関する協定届:3%
  • 就業規則(変更)届:3%
  • 健康診断結果報告:1%
  • 分野全体:3%

という結果です。

参考:政府CIOポータル|行政手続等の棚卸結果等の概要

普及していない理由は政府にも問題が多くありますが、電子申請に対応できる社労士であるかは非常に大切な選択ポイントです。電子申請をするだけで通常の手続きに比べ、ものによっては申請費用が安くなったりしますので、最先端の技術に対応している社労士は、他の面でも常に最新の情報を入手している可能性があります。

役所までわざわざ足を運ぶと人件費がかさみますから、徹底して無駄省き、生産性の高い仕事を期待する意味でも、ITに強い社労士を選ぶというのは、判断軸としては持っておくべきものだと思います。

社労士事務所の事務所規模

社労士事務所には数十名の中規模社労士事務所から、グループ会社として数百人規模の事務所を展開する大規模社労士事務所、かたや1人で行うところまでさまざまですが、それぞれに特徴があります。

求めるスタイルに一番近いところを選ぶのが良いとは思います。例えば大手社労士事務所であれば税理士法人も抱えているケースがあるので、トータルのアウトソーシング業務をお願いしてしまう方が、効率が良いかと思いますし、中小規模であればコンサルティングの方が結果的に費用は安い、アウトソーシング業務でも切り出しでお願いできるという利便さがあります。

訪問できる位置に事務所があるか

込み入った相談をする際は、電話ではなく面談をすることになります。こちらから訪問するケースを考えた場合に、訪問に時間がかかりすぎる立地にある事務所は消去法で選択肢から外してしまってもいいかもしれません。

社労士を選ぶ上では、相談内容が社労士の経験と合致しているかどうかが重要です。訪問できる距離にある社労士事務所をいくつかピックアップしたら、実際に電話や面談などをし、問題が解決しそうかどうか確認するといいかと思います。

問い合わせへの対応が早いか

忙しすぎる事務所の場合、電話がつながりにくかったり、折り返しの連絡がなかったりする場合があります。忙しすぎる事務所に依頼をしてしまうと、進捗が滞り時間のロスにもつながりかねません。

料金体系がわかりやすいか

HPなどに料金が明示されているか確認しましょう。書類の申請や手続きに関しては比較的わかりやすく書かれている事務所が多いですが、コンサルティング業務の場合はサポートの内容が事務所や依頼内容によってことなってくるため、依頼前に見積もりを出してもらうことになるでしょう。

説明がわかりやすいか

会話をしてみて、スムーズに意思疎通できるかどうかを確認しましょう。

法律や手続きのことを全て自力で調べていると時間がいくらあっても足りません。専門知識をできるだけわかりやすく説明してくれる社労士を見つけたほうが、いざトラブルになったときに頼りになるのではないかと思います。

担当社労士との相性の良さも大事

考え方や馬が合うかといったポイントも、長く付き合うのであれば気にしたほうがいいかもしれません。企業側の考え方をよく理解していない社労士に就業規則作成の代理などをお願いすると、極端な話依頼者の意図とは異なる成果物が出来上がることもありえるかもしれません。

候補となる社労士数人と話してみて、馬が合いそうな相手を見極めるといいかと思います。じっくり会話をしてみて、スムーズに意思疎通できるかどうかを確認しましょう。

法律や手続きのことを全て自力で調べていると時間がいくらあっても足りません。専門知識をできるだけわかりやすく説明してくれる社労士を見つけたほうが、いざトラブルになったとき、頼りになるのではないかと思います。

社会保険労務士に依頼する3つのメリット

上記で社会保険労務士の業務についてご説明しましたが、実際に社会保険労務士に業務を依頼するとどのようなメリットがあるのかをまとめてみたいと思います。

労働者とのトラブルを未然に防ぐ

創業して徐々に勢いを付けてきた会社は、従業員が増えたタイミングで労働者とのトラブルに見舞われることも多いです。今後会社を大きくするにあたって労務関係のコンプライアンスをしっかりしていないことはリスクでしかないでしょう。

従業員が増えてきたどこかのタイミングで就業規則と雇用契約書を見直して変更・作成する必要があります。

社会保険労務士に依頼して就業規則や雇用契約書をしっかり準備しておくことで、余計な労働トラブルの発生を防ぎます。

手続きでの負担を軽減する

従業員が増えていけば、全従業員に対する社会保険などの手続きも行う必要が出てきます。正確性や頼れるという部分では社会保険労務士に依頼するのが良いかと思ういますが、費用面では状況によります。どちらの方法が現状で最適かを検討してみてください。

有効な助成金を受け取りやすくする

あまり知られていない助成金は案外多くあります。社会保険労務士に相談してみることで、ご自身の事業にあった助成金を提案してくれるかもしれません。助成金の費用は成功報酬になっているところが多いので、リスクを低く助成金の獲得に挑戦することができます。

資金調達をお考えでしたら、方法の1つとして助成金についても社会保険労務士に相談してみてください。

>あなたにぴったりの社会保険労務士をご紹介

あなたにぴったりの社会保険労務士をご紹介

労災申請、給与計算、社会保険の手続き、助成金の申請などは、社会保険労務士におまかせしましょう。社会保険労務士相談ドットコムでは、あなたのお悩みの合わせて最大5人のプロから、ご提案とお見積もりが届きます。

CTR IMG