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社労士と顧問契約を結ぶ5つのメリットと依頼可能な業務とは|顧問契約時の費用も詳しく解説

創業後、徐々に業績を伸ばしていっている会社は社労士への依頼も検討している段階でしょう。先にお伝えすると、社労士との契約は顧問契約で結ぶことが多く、年間通してサポートしてもらえる体制を作ることが理想です。

そうは言っても、そもそも社労士がどのような業務を行ってくれ、会社にとってどのようなメリットがあるのかがあまりイメージが付いていない経営者の方も多いでしょう。

そこで今回は、社労士と顧問契約を結ぶ前に知っておきたい、

  • 依頼できる社労士業務
  • 顧問契約をするメリット
  • 顧問契約での費用相場
  • 社労士の選び方

についてご説明します。ぜひこれからの社労士選びの参考としてお役立てください。

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社労士と顧問契約を結ぶ5つのメリット

社労士との顧問契約で依頼できる業務についてはお分かりいただけたかと思いますが、こちらでは社労士との顧問契約するメリットについてもう少し詳しく項目を分けてご説明したいと思います。

社内のリソースを確保できる

従業員数が増えて社員の入れ替わりが多く起きるにつれて人事労務の負担も増えてきます。最初は経営者や役員だけで対応していても、そのうち限界を迎えます。社労士に任せることで、業務負担は軽減でき、企画戦略や顧客対応などの本来やるべきご自身の業務に専念することができます。

コスト削減に繋がるケースもある

社労士ではなく、人事労務の担当者を採用するという方法も選択肢の1つです。これは従業員数や担当者の給与などケースバイケースになりますが、社労士と顧問契約を結んだ方が結果的に安く収まるケースも多いです。

例えば、担当者を採用するとなると1ヶ月で20~30万円ほどの給与は発生すると思いますが、社労士との顧問契約は、月数万円で収まるケースも多いです。それに合わせて追加で給与計算も依頼できます。

担当者の方にも、人事労務の仕事がない時には自社の業務を行ってもらうなどの方法はありますが、社労士に依頼すれば教育や引継ぎなどの手間もかかりません。

いずれにしてもケースバイケースで、社労士の方がお得に簡単に任せられることがあることは覚えておきましょう。

相談しやすい関係が作れる

顧問社労士との関係性が高まれば相談しやすい関係になり、いざという時に力強い味方になってくれます。

顧問契約している方が一般相談よりも優先的に相談を受けてくれますし、社労士の方もある程度の状況を把握しているので、相談からの助言も的確で素早いでしょう。

専門家から新しい情報を受け取れる

また、新たに法令が変更になったり利用できる助成金が増えるような場合には、社労士の方から新しい情報を教えてもらえることもあります。

事業主の方もある程度の情報にはアンテナを張っているとは思われますが、法令の細かい部分や助成金などの情報まで網羅できることは少ないですね。社労士は、労働や社会保険関係の法律、助成金申請のプロですので、情報も新しく正確です。

従業員からの信頼度も上がる

労務関係の整備が社労士によってきちんと行われていることで、従業員からの信頼も高まります。

意外と労働者は労務関係を気にしており、仮にいい加減な労務管理がされていると、後のトラブルにもなりますし、従業員の応募や離職率にも影響を及ぼしてくるでしょう。

社労士との顧問契約の必要性が高い3つのケース

上記で社労士との顧問契約をするメリットを挙げましたが、さらに以下の3つのいずれかに該当する企業の方は、特に顧問社労士の必要性が高いと言えます。積極的に社労士を探してみてください。

従業員が増えてきている(特に10名以上)

従業員数が増えている会社は、社内のリソースだけでは人事労務の対応が追い付かなくなってきている状況だと思います。

このまま自社内だけで対応しようとすると、本業への影響も出てきますし、万が一間違いがあった場合の影響も大きくなります。労働者とのトラブルも起こりやすくなってくると言えるでしょう。

実際には経営状況などにもよりますので一概には言えませんが、特に従業員数が10名以上になる場合には特に社労士への依頼を積極的にお考え下さい。というのも、上でも触れた就業規則作成の必要性が出てくることで、社労士依頼の必要性も高まるからです。

就業規則作成の依頼をきっかけに社労士と顧問契約を結ぶのも良いかと思います。社労士の人柄や働きぶりもある程度判断できますしね。

事業に関係ない業務はアウトソーシングしたい

事業とは直接関係ない業務はできる限りアウトソーシング(外部委託)したいとお考えの経営者の方は、なるべく早くに社労士とも顧問契約をしておくことをおすすめします。

従業員が入退社する時の社会保険等の手続きは避けては通れない業務ですので、いずれ誰かがやらなくてはなりません。さらには、社労士には給与計算の依頼もできますので、本業と関係ない多くの業務を引き受けてくれるでしょう。

起業したものの法律関係の相談相手がいない

起業して従業員を採用することになると、様々な法律が関わってきます。会社経営で関わることが多い法律のプロは、『税理士』『社労士』『弁護士』が多いのですが、当然事業を立ち上げたばかりの頃は専門家の相談相手もいないものです。

基本的には決算業務か労務関係での悩みが出てくることが多いでしょうが、労務関係の相談なら社労士が専門です。

メリットでもお伝えしたように、顧問契約を結ぶことで相談しやすい関係になり、さらには良きパートナーになれることも期待できます。起業したてで相談相手がいないという方は、相談相手としての顧問契約も検討して良いでしょう。

社会保険労務士に依頼できる5つの主な業務

まず、社労士が行える業務として主に以下の種類が挙げられます。

  • 労働保険や社会保険に関する書類の作成や手続き代行
  • 帳簿や就業規則・各種規定の作成と変更
  • 裁判外紛争解決手続き(ADR)の代理※特定社会保険労務士のみ
  • 人事・労務管理のコンサルティング
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社労士に相談できる事

この中のうち、顧問契約の範囲内でお願いできる業務は『社会保険等の手続き代行』『相談業務』が主になってくるでしょう(契約内容や社労士によって若干違います)。

社労士への仕事依頼

参考:全国社会保険労務士連合会|社労士のニーズに関する企業向け調査結果について

全国社会保険労務士連合会(全社連)が行ったアンケートでも、顧問契約での依頼内容として手続き業務と相談業務が主になっており、次いで給与計算等の業務があるどうかに分かれる結果となりました。

給与計算

給与計算も毎月行う業務としてなくてはならない内容ですね。しかし、給与計算も従業員が増えるにつれて負担が大きくなってくるため、できる限り外部に委託したい業務内容です。

労働や社会保険等に関する法律の専門家である社労士は、給与計算も得意とする分野です。社会保険等の手続きとも関係性が高い業務ですので、一緒に依頼した方がスムーズに進むと考えられます。

繰り返しますが、給与計算も顧問契約の範囲内で行ってくれるケースもあり得ます(特に従業員数が少ない場合)。顧問契約の前にはしっかり確認しておきましょう。

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就業規則等の作成

常時10名以上使用する事業場では、就業規則の作成義務が出てきます。そうでなくても就業規則があることで、社内の規律を守ったり労働トラブルを未然に防ぐことができますので、小さな会社でも早いうちから作成しておくことをおすすめします。

就業規則を自社だけで作成することも不可能ではないのですが、労働に関する多くの法律が関わってきますし、労働基準監督署への提出も必要となります。

そこで、就業規則の作成をする際も社労士に依頼することが多いです。就業規則の作成は、顧問契約の範囲外となっていて、別途料金がかかることがほとんどなのですが、顧問契約を結んでいる社労士であれば、現在の状況を判断しやすくより適切な就業規則を作ってくれることが期待できますし、社労士によっては通常の依頼よりも割合で引き受けてくれるケースもあり得ます。

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助成金の申請

会社が受けられる助成金は数多くあります。しかし、それを経営者自身が全て把握することは難しく、手続きも複雑です。社労士に依頼することで申請代行を行ってくれます。

費用は別料金になりますが、基本的には受け取れる助成金の一部となりますので、費用倒れする心配はありません。

社労士と顧問契約をしたのであれば、申請可能な助成金があるかどうかも相談してみると良いですね。

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社会保険等の手続き代行

法人が従業員を雇用するにあたって、社会保険、雇用保険、労災保険への加入と手続きは必須となります。数名程度の従業員であれば、なんとか自社内での手続きも可能ではありますが、従業員が増えていくにつれて負担も大きくなります。

社会保険等の手続き代行はその都度スポットで依頼することもできますが、従業員の入れ替わりは不定期で年間通して発生するため、社労士と顧問契約を結んでいつでも対処できるようにしておくことが多いです。

特にこれから成長を続けるような中小企業では、随時従業員を採用していくことでしょうから、なるべく早く社労士と顧問契約を結んでおくことが望ましいです。

人事労務に関する相談・アドバイス

上記の手続き代行に併せて、いざという時に相談しやすい関係が築けることも顧問契約の魅力です。

特に人事労務にかかわる内容は専門知識も必要で、経営陣だけでは情報に対処できないことが多いです。

そういった、ちょっとした「困った」「どうすれば良い?」という悩みに迅速に正確な答えを出してくれます。特に顧問契約をしていれば、こちらの状況もおおよそ把握してくれていますので、より具体的で明確なアドバイスをもらえることが期待できます。

 

社労士と顧問契約を結ぶ際の費用相場

以上が社労士に依頼できる主な業務内容ですが、社労士によっては顧問契約の範囲内で以下の業務を行ってくれたり、割安で引き受けてくれるケースもあります。

以下の業務の依頼も検討しているのであれば、顧問契約を結ぶ前にしっかり確認しておきましょう。

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社労士の顧問料相場|旧報酬規程を参考にする事務所が多い

人 員 数4人以下5~9人10~19人20~29人30~49人50~69人70~99人100~149人150~199人
報酬月額21,000円31,500円42,000円52,500円63,000円84,000円105,000円136,500円168,000円

(注1) 人員数は、事業主、役員と全従業員の合計
(注2) 200人以上については別途協議
(注3) 建設業は、上記の金額に50%を加算

現在では廃止されましたが、社労士には報酬規程として以前まで報酬を一律で決めていました。旧報酬規程での顧問料の月額料金が上記の通りです。

最低21,000円からスタートして、従業員数が増えるにつれて報酬も上がる決まりです。今では報酬の設定も自由となりましたが、旧報酬規程を参考にしている社労士も多く、おおよそ上記の費用に近い料金設定にしている社労士がほとんどです。

実際には依頼を検討している社労士に細かく確認すべきなのですが、だいたいの相場については上記を参考にしてみてください。

内訳は基本料金+従業員数での追加料金

顧問料の内訳をもう少し詳しく説明すると、『月額基本料金』+『従業員数に応じた追加料金』となります。顧問契約の基本料金については、月額1~2万円に設定している社労士が多く、従業員数に応じた費用は以下の通りです。

  • 4名以下:10,000円〜15,000円
  • 5名〜9名以下:15,000円〜20,000円
  • 10名〜19名以下:25,000円〜30,000円
  • 20名〜29名以下:35,000円〜40,000円
  • 30名以上:40,000円以上

顧問契約を結ぶ際に信頼できる社労士を選ぶポイント

ここまでお読みいただいているということは、社労士との顧問契約も相当前向きな方でしょうから、最後に顧問社労士の選び方のポイントについてお伝えします。実際に社労士に相談・確認してみないと分からない部分も多いので、ある程度絞ったら直接社労士に相談してみることをおすすめします。

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社会保険労務士の選び方

依頼したい内容に対する知識と経験

社労士への顧問契約は主に社会保険等の手続きと相談業務ですが、他にも依頼したい業務があれば、その業務に高い専門性と経験を持っている社労士を優先的に探しましょう。

大きく分けると、

  1. 実務経験が豊富な社労士
  2. コンサル・アドバイスが得意な社労士
  3. 裁判外紛争解決手続き代理が行える特定社労士

がいますので、必要なニーズと一致した社労士を選んでいきましょう。

業界への知識

社労士業務の種類には限りがありますが、依頼を引き受ける企業の種類は数多くありますね。社労士によっては、ある一定の業界に特化して依頼を引き受けているケースもあります。

そのような業界特価の社労士に依頼すれば、人事労務のアドバイスだけでなく、その業界に関する新たな動向にいち早く対応できることも期待できます。また、コンサル業務に力を入れている社労士も多くいるように、社労士が良き経営パートナーになってくれることも少なくありません。

相性の良さも重要

社労士選びで重要な要素に、社労士との相性があります。顧問契約ともなれば頻繫にある程度長くお付き合いする関係になりますので、人としての相性も重要なのです。

こればかりは、実際に社労士と話してみないことには分かりませんので、気になる社労士がいれば積極的に相談してみてください。

直接話す以前にも、

  • 世代が近い/同性
  • 業界への理解がある
  • 経営者仲間からの推奨がある

このようなポイントである程度社労士を絞ることができます。

まとめ

社労士と顧問契約を結ぶと、主に

  • 社会保険等の手続き
  • 人事労務に関する相談

を行うことができます。これだけでもかなりの業務負担が軽減されますので、従業員が増えてきている企業はぜひ前向きに社労士との顧問契約を検討してみてください。

また、顧問契約以外でも

  • 給与計算(顧問契約の範囲で行ってくれることも)
  • 就業規則等の作成
  • 助成金の申請代行

などを主に行ってくれ、人事労務の良きパートナーになってくれるでしょう。担当者を1人採用するよりもコストがかからず、メリットも多くありますので、社労士との顧問契約が気になるようであれば、まずは実際に社労士に相談してみることから始めましょう。

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