給与計算を社労士に依頼した場合、従業員が10人の場合2.5万円~5万円程度の費用で給与計算をすべて任せられます(従業員数が少なければもっと安い)。
会社の規模にもよりますが、給与計算担当者の日給と給与計算ツールプラスアルファの費用で、給与計算に関係する細かい業務から解放されます。
この記事では、以下の5点をご説明します。給与計算を社労士に依頼した場合の費用対効果を想定するための参考にしていただければ幸いです、
- 給与計算を社労士に依頼するメリット
- 給与計算+αの業務を社労士に依頼した場合の費用
- 社労士と税理士のどちらに依頼をするといいのか
- 社労士に給与計算を依頼するタイミング
- 社労士を選ぶ際に確認するといい5つのポイント
給与計算を社労士に依頼する4つのメリット
給与計算を社労士に依頼するメリットは、給与計算に関してあれこれと考えなくて良くなることです。
以下、具体的なメリットを4つご紹介します。
給与計算のミスが起こりにくい
- タイムカードの集計や記入漏れへの対応
- 残業代の計算
- 法令改正への対応
など、給与計算をする際は細々した雑務が発生します。細かい作業が苦手な方は、ミスをする心配を抱えながら作業をされているかもしれません。
社労士に依頼をすれば給与計算のミスをするかもしれない不安から解放されます。
本業に時間を使える
給与計算ではなく売上に直結する業務に時間を使いたいと感じる経営者の方もいらっしゃるかもしれません。
給与計算をアウトソーシングすれば営業のような攻めの業務にマンパワーを集中させられます。
給与計算担当者が離職する心配をしなくてもいい
中小企業であれば、給与計算のやり方が属人化していることも珍しくありません。仮に担当者が離職してしまった場合、給与計算がストップすることもあり得ます。
社労士に給与計算を外注すれば、従業員が退社しても給与計算が止まることはありません。
人件費と給与計算ツール+α程度のコストで済むことも
社労士に給与計算をすると自社で対応するよりはどうしてもコストがかかりそうです。とはいえ、金額によっては若干出費が増える程度で済むかもしれません。
給与計算を自社でやった場合と社労士に依頼した場合について、以下の条件で比較して見ましょう。
- 給与計算担当者の日給:1万円
- 給与計算ソフトの月額:5,000円
- 従業員10人
- 給与計算にかかる時間:1日~3日
社内で対応した場合 | 社労士に依頼した場合 |
1万5,000円~3万5,000円 | 2.5万円~5万円 |
給与計算関係の業務に担当者の時間をどの程度使っているかによってコスパが変わってきます。従業員が増えて細かい手続きが以前よりも増えたタイミングが社労士を検討するいい機会かもしれません。
給与計算+αを社労士にアウトソーシングした際の費用相場
給与計算を社労士に依頼した場合の費用について以下2点をご説明します。
- 給与計算に付随して外注できる業務
- それぞれの業務を依頼した場合の費用相場
給与計算以外の費用相場もご紹介する理由は以下3点です。
- 給与計算を依頼しようとすると給与に関する就業規則の作成や修正が必要になるケースがあるから
- どこまでを自社でやってどこまでを社労士に任せるのかイメージしやすくするため(できれば丸投げがすごく楽)
- 雇用関係の助成金を見逃している恐れがあるから。かつ、助成金の申請代理は成功報酬が多いので経営者の金銭的リスクは少ない
給与計算|2.5万円~5万円前後(従業員10人の場合)
従業員数 | 月額 |
基本料金 | 10,000~30,000円 + 従業員1名あたり500円~1,000円 |
従業員数5~9人 | +5,000円~ |
従業員数10~19人 | +10,000円~30,000円 |
従業員数20~29人 | +20,000円~4,5000円 |
従業員数30~49人 | +40,000円~70,000円 |
従業員数50人~ | +50,000円~80,000円 |
就業規則作成|5万円~15万円
常時10人以上人を使用する際は、就業規則の届出が義務付けられています。
賃金に関する項目は就業規則に必ず記入しなければなりません。就業規則がない場合はこの機会に併せて依頼してしまってもいいかもしれません。
就業規則の修正|2万円~3万円
賃金に関する項目のみ追記や修正をする程度であれば2~3万円程度で済みます。
人が増えて就業規則を作成した当初と現状の運用が変わった場合なども就業規則を見直すにはいい機会かもしれません。
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各種保険の書類|1つ5000円~1万円
社会保険の新規適用や廃止の届出については、1 件あたり5000円~1万円程度で依頼できます。
助成金申請|着手金0円、成功報酬20%〜
せっかく人を雇用しているのであれば、助成金を受給できるチャンスがあるかもしれません。厚生労働省は、雇用を安定させるために各種助成金を用意しているので、これを活用しない手はありません。
従業員を雇用するにあたって、採用、賃金、教育、設備などの様々なコストがかかってきますね。しかし、事業の発展には従業員の存在が非常に重要です。そんな事業主の雇用のリスクを少しでも軽減するために、厚生労働省をはじめとした公的機関では、様[…]
ただ、助成金を自力で申請するのはすごく面倒です。
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助成金の申請については社労士に成功報酬で依頼できるので、経営者からすれば金銭的リスクはありません。給与計算を依頼するついでに助成金についてのアドバイスを求められる方も多い印象です。
給与計算をアウトソーシングするなら社労士と税理士のどちらがいい?
給与計算を外注する際、選択肢としては税理士と社労士があり得ます。
結論からお伝えすると、給与計算に付随して依頼したい業務の内容で依頼先を決めるとスムーズです。
あくまで給与計算がメインの場合は顧問税理士に給与計算を依頼できないか確認すればいいですし、従業員の入退社に伴う雇用保険や社会保険の手続きも任せたいのであれば社労士に依頼をすることになります。
給与計算に付随して外注したい業務の内容で決める
社労士と税理士に依頼できる内容を整理すると…
社労士に外注できること | 税理士に外注できること |
・給与計算 ・就業規則の作成・修正 ・入社時・退社時の雇用保険に関する手続き ・労働保険料年度更新 ・健康保険・厚生年金の資格取得と喪失の手続き | ・給与計算 ・税務代理 ・税務書類の作成 ・年末調整や確定申告 ・年次決算書の作成 |
社労士への依頼が向いているケース
従業員の入社や退社が増えてきた場合は社労士への依頼が向いています。
人が入社・退社した場合は各種保険の資格取得や喪失手続きをしなければならなりません。
労働保険や社会保険に関する書類の作成を代理できるのは社労士だけです。
税理士への依頼が向いているケース
人の入退社がそこまで多くない場合は税理士に給与計算を依頼するといいでしょう。(顧問)税理士に給与計算を依頼するメリットは、税金と給与計算に関する外注先を1つ窓口で済ませられる点です。
人の入退社が多くなければ社会保険の手続きに時間を取られることもありません。
給与計算の料金相場はそこまで変わらない
安い方に頼む発想もあると思いますが、どちらに給与計算を依頼しても費用はさほど変わりません。
税理士も社労士も以下の計算式で料金を提示していることが多いです。
基本料金(1万円~3万円)+従業員数×単価(500円~1,000円) |
給与計算の金額はあまり変わらないので、給与計算に付随して何を依頼するかで相談先を決めれば少なくとも損はしないでしょう。
給与計算を社労士に依頼するタイミング
社労士に依頼するタイミングは、ひとことで言えば給与計算まわりの業務が面倒に感じてきたときではあるのですが、もう少し実用面を踏まえつつ社労士に依頼をするタイミングについてご説明します。
人を10名以上雇用するとき
従業員が10名以上になると就業規則の作成が義務になるので、10名以上人を雇用する前後は社労士に相談するいいタイミングです。
給与計算が面倒であれば従業員が10人いなくても社労士に給与計算を依頼するのもアリかと思います。この段階では就業規則の作成は義務ではないものの、早い段階で適切な賃金規定を作っておけばのちのトラブルを避けられます。
就業規則の見直しの必要性を感じるとき
人が増えたり働き方が変わったりして、「就業規則の内容がちょっと心配…」となったときは社労士への相談が無難です。
入・退社手続きや社会保険の手続きが煩雑に感じてきたとき
人が入・退社すると社会保険の資格取得や廃止が発生します。「以前よりも人の出入りが増えてきたな」と感じた時がいいタイミングかもしれません。
助成金の受給を検討しはじめたとき
人を雇用していれば助成金を受給できるチャンスがあるかもしれないので、ついでにアドバイスを求めるとお得です。
助成金の申請代理は社労士でなければできません。
給与計算を依頼する社労士を選ぶ際に確認したいポイント5つ
最後に、給与計算を任せる社労士を選ぶ際に確認するといいポイントを5つご紹介します。
以下のポイントを確認した方がいい理由は、対応している業務の範囲と料金が社労士事務所によって異なるためです。
外注できる業務内容の範囲
給与計算以外にも社会保険の手続きなどを依頼したい場合は、具体的に依頼したい業務の対応可否とそれぞれの金額を確認するのが無難です。
サポートしている業務の範囲が社労士によって異なることがあるので、何を依頼するのか抜け漏れなく伝えることで失敗を防ぎましょう。
勤怠管理や入社退社時の手続きについては社労士に依頼できないこともあるので、依頼後も社内に業務が残ることもあります。給与計算を含むルーチン業務を丸ごと外注したい場合は、クラウドサービスの利用を検討してもいいかもしれません。バックオフィス人材が足りないと感じる方はあわせて以下の記事もご参考ください。
前処理を任せられるか
勤怠データの収集やタイムカードの集計など、給与計算をするために必要な業務への対応をどこまで任せられるか確認しておくといいでしょう。
契約期間が決められているか
給与計算を単発で依頼するケースはほとんどないので、前提として一定期間以上契約することになるでしょう。契約期間に関して定めがあるかどうかは確認しておきましょう。
例えば1~3ヶ月間のお試し期間が定められており、その後は1年契約で自動更新、などと決められていることがあります。
給与計算を何人分依頼するか
従業員の数によって金額が変わるので、相談の段階で従業員が何人いるか伝えておくと具体的な見積もりをもらいやすいです。
料金体系もしくは見積もり
料金体系もしくは見積もりをもらいましょう。特に給与計算以外の業務を依頼する場合は事務所ごとに金額の差が出てくるかもしれません。
まとめ
社労士に給与計算を依頼するメリットは、社会保険に関する手続きや助成金の申請もセットで任せられる点です。従業員が入社・退社した際は社会保険の資格取得や廃止の手続きが必要で、これは社労士でなければ代理できません。
社労士に依頼をする際は給与計算以外に何を依頼したいのか具体的に伝えると明確な見積もりをもらえるので、お得な依頼先を選びやすくなるかもしれません。
人を雇用しているのであれば助成金を受給できるチャンスがあるかもしれません。助成金申請代理は成功報酬で依頼できるので、給与計算を依頼するついでに助成金についてご質問くださる経営者の方もいらっしゃいます。
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